應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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よねぞうの死30〔第五章〕・よねぞうの考えごと1


とびっきり暑く長い今年の夏でした。
永い夏休みを取りました。
体力も回復しましたので、連載を再開いたします。

よろしくご愛読ください。


よねぞうの考えごと1

 おせいさんと前世から無事、阿修羅の世界へ戻り、自宅マンションに帰ってきた。 
そしてあれから穏やかな時が過ぎ、はや人間界での9ヵ月が来ようとしていた。 
ところがこの世界は不思議なことに、あまり年を取らないらしい。
よねぞうは相変わらずボ-っとして過ごし、おせいさんはいつもと変らず情こまやかで、申し分ない女房ぶりだ。 

一つのことを除いて・・

よねぞうは前世でも、自発的に動くタイプではなかった。 それでもこちらに来て毎日家の中で過ごしていると退屈で、何度か「働き口を見つける」と云ったが、その都度「必要はない」とニベもない。 そして当人は3日おきぐらいに午後、どこかへ出かけて行く。 どこへ行くのか聞いても微かにわらって返事しない。 これがどうも不審だ。 そしていまも不在だ。
外は相変わらず薄ぼんやりした墨絵の世界だ。
よねぞうは外の景色を見ながら珍しく考えごとをしている。 この阿修羅に来て未だに納得できないのは(おれのような淡白極まりない者がなぜ阿修羅へやられたのか?)である。

『阿修羅とは三毒(三種の煩悩・・どん欲.瞋恚.愚痴.の称)と心得ていたし、その中でも瞋恚(しんい)は自分の心と違うものを、怒りうらむこと。 しん.しんに.といい、人間のなかで他の対象者に対し極悪する心理の世界らしいことだ。

いままでも阿修羅については、この程度薄く浅く知っているが、もう一度おさらいしようと思いたち、書架から市川智康師の著「仏さまの履歴書」を取り出した。 そして阿修羅の解説を読み出した。 



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まもなく再開!

ながらくお休みをいただいておりましたが、
まもなく、再開予定です!

これまでの内容を下記ホームページにても、お読みいただけます。
自作小説/よねぞうの死


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