應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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よねぞうの死38〔第六章〕・水難3

水難3


昨年 盆の過ぎた8月の下旬の午後太一郎夫婦が、夏休みで遊びに来ていた幼稚園児の孫の鋭一を川遊びに連れ出した。
家の近くに桃山.宇治川と合流する少し上手の山科川へ。 
川の中程に小高い堆積の石磧によもぎの茂った小さな中州がある。 そこへ大人の膝までの水かさを歩いて渡った。 まだ真夏の陽射しを残した空はくっきりと晴れている。 
祖父母二人は磧に坐り、孫は白いパンツの水着、足首までゆるやかな水の中に入り、川を背にして祖父母にしきりにふざけて水をかけ、その都度3人は喚声をあげる。 中州の周りにも何組かのの親子づれが見られた。
暫くして太一郎は遠く東山の方で雷鳴と稲光りを見たが、あまりに鋭一が喜びはしゃぎ自分たちも愉快なので、気にせず孫の相手に夢中になっていた。
3人は時間の経つのも忘れ、気がつくともう4時前。 周りの人たちはほとんど引き揚げ、中州には自分たちだけになっていた。 
そろそろ帰ろうかと思案したとき突然、ごう音と共に50cmほどの鉄砲水が現れた。 一瞬の出来ごと。


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