應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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よねぞうの死4・夕景・・・

夕景・・・

私の一族と女房ドノ実家連中が、各部屋に分れて一杯やりながら喋っていた。

 昨晩のしめっぽい雰囲気と打ってかわり、笑い声が絶えない。 
私の縁者連中の集まっている部屋の中では、私の妹トメ子が、際立って派手な声を上げている。 一晩でこうも変るのか?

「憎まれっ子世にはばかる云うから、もうちょっと長生きする思たけどなー ところで ヒミコ姉ちゃん(女房ドノ)、 こんなこと云うたらなんやけど、兄ちゃん だいぶヘンコでやりにくかったやろ・・」

「・・・・」 

返事が小さく聞き取りにくい。 私の姉の絹子が、和歌山弁で、
「今さら死んだ子ォのことを そんな云いかた したったらあかナ 案外神経のコマいとこあって 優しいとこもあったでェ、まあヘンコは小さい時からやし ちょっとコージク(頑固頑迷)なとこあったけどなァ」

兄嫁の照子姉が、
「よねぞうさん エエ子やったわわァ わたしらのこといつも心配して、時々電話くれて。 お父ちゃん(夫)に怒られてから あんまり家に寄ってくれへんかったけど」

「おれ なに怒った? おれ覚えてないで−」と兄。 
「いつか電話で話しとったとき『いつも俺に説教めいたこと云う もう家へ来るな』云うたやろ あれからたまに家に来ても 10分かそこらで帰ったわあ」
兄は「覚えてない、そんなこと云わん」と云い、絹子姉が先程と打って変り
「まア 何にせよ頭の担いギリはな ああ云うたらこう云う 昔からそんな男やった、そらヒミコさんも永年苦労したやろ、ごくろうさんほっとしたやろ」
座の全員が明るく笑っている。  くそッ。


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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

コメント

おかしい!!ストーリーは勿論ですが、登場人物の名前も、ものすごいものから、ごっつい手を抜いたものまで・・・笑ってしまう。
次はいつごろ出ますか。
楽しみです。

  • 2007/05/11(金) 21:51:49 |
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  • ほくろ #-
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