應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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よねぞうの死52〔第七章〕・二回目のお盆2

二回目のお盆2

もう過去2回帰っている2人は、要領よく2日でせいの臓器提供を受けた患者めぐりを終えた。 
腎臓を移植した東京の女性が入院しており、意識がなく臨終に近い状態以外、みな健常に生きていた。

3日目の夜、せいはよねぞうに「これから4日間 自宅に帰ってもよい」と解放の託宣を出した。

この春に来たとき見なかった家族にも、今度は会える期待をもって自宅へ急ぐ。 
いま夏休み中で今日はちょうど14日土曜日、子や孫たちの集まりやすい日だ。 

家の前の道路に2台のワンボックスカ-が停まっている。
玄関を入るとわ-んと地鳴りするような人声がし、遠いミチノクの鷹丸一家の声も混じる。 
今日はどうやら全員集合、仏間に集まっているようだ。

いま飾り立てた仏壇を中に記念撮影中で、源三郎が庭に三脚を据えカメラを操作している。
元女房ドノ ヒミコを中に長女晶子.その夫の廉太郎.長男鷹丸.妻ねね.その子供たち冬子.春奈.竜馬、次男の善二郎.妻の淀.その子たち夏子.秋子.吉宗、三男の源三郎、孫たちは前に並ぶ。 
全員で14人、一組の夫婦から月日が経てばなんとこんなに増えるものか。 
居ないのは よねぞうだけだ。

撮影が終って一同騒がしく動き出す。 長女の晶子がまっ先にビ-ルと叫び、みな口々に喋る。
場所を変えた部屋で、たちまち酒盛りや食事が始まったところを見ると、坊さんの来訪はどうやら終った後らしい。 

仏間には誰も居なくなった。 

仏ほっとけらしい。

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