應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

よねぞうの死62〔第八章〕・自由2

自由2

突然、人間界に帰ったような、極彩色の世界か?と錯覚する程、強烈な視覚が目に飛び込んできた。 
今までのモノクロの世界が、総天然色に変ったのだ。
暖かい陽の降り注ぐまぶしい太陽、きれいな水が流れる小川に、ハヤが泳いでいる。 

川には飛び石がありそれを渡る。 前に草地が広がり鳥のさえずりが聞こえる。 

なんと単色の世界と、自然の色でこうも気持ちが違うのか。

よねぞうは心底うれしく飛び跳ねる気持ちになり、少年のように草地を駈けた。 草地を抜けると、白樺に似た樹木の並木が続き、その奥に林や常緑樹の森も見える。 散歩道には草花が咲き乱れ、その道を三々五々人が散策している。
 
よねぞうは大いに自由を感じた。 

いままで物事をあまり深く考えず、おせいさんの云うとうりの生活をして来た。 それに慣され、漂い乍らの毎日だった。 
ただの自由気ままな散歩だけで、こんなに開放感を与えるのか。


そして脚のおもむくまま、周りの景色をむさぼり見ながら歩き続けた。
 

にほんブログ村 小説ブログへ

ブログランキング



スポンサーサイト

テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。