應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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おんなの生態/1

ああ、おんなとは?

こちら、いくつ何歳になっても女という生き物は判らない。

理解しようとする努力が足りないのか、性別が違うのだから解ろうとするのがどだい無理なのだろうか。
しかし、男であっても女性の心理を、こころ憎いほど筆先で表現する物書きの先生たちがいる。 女性以上に情感心理を洞察し、共感を呼び紅涙をしぼらせるに至っては、これはもうほとんど芸術的で尊敬に価する。
それはおそらく対象を女性に限ることなく、人間本性に立脚したうえの深遠を洞察しその分析に基ずいているからだろう。
ところが、こちらは男にとってまことに、都合勝手の古きよき時代に生まれ育ったものだから、女性を理解したつもりなのだが、あくまでも皮相的で独善的であるらしい。

なにしろ 「女三界に家なし」に始まり「女子と小人は養いがたし」「女の偉いのと朝焼けは当てにならん」「おんなは台所へ閉じ込めておけ」果ては「女と牛の尻は三日にあげず叩け」等・・女性べっ視に彩られて不足のなかった周りに影響をうけて育った男である。 まあ私だけが偏見にみちた特異人間でもなさそうなのが。 

例えば医学を志したが大学で産婦人科を選んだため、親から仕送りを止められた類いは、当時別にめずらしいことではなかった。
今でも大峰山や相撲の土俵は女人禁制である。
また一般的に、女とは従順でつつましく賢く行儀作法をこころえ、三歩さがって夫にかしずくのを美徳とされた。 幼くして親に従い、嫁しては夫に従い、老いては子に従う、 鉄寛による旧制第一高校寮歌に「妻をめとらば才たけて見目うるわしく情けあり・・」
きょうび何処を探せばこんな女性にお目にかかれるか!?
さはさりながら、げにオソロしきはこれまた女性、 おんなの執念深さと恐ろしさについては語り尽せないので、別に項を改めるとして・・・  
女は死ぬまでに何回も呼称を変える。
昔の常識では最初5才位までが幼女、つぎが少女、そして娘、それまで20年妻、嫁、母までほぼ25年、祖母15年、だいたいこれ位であの世からお呼びがかかった。
その時代はまた多産だったから母の時代が長く、いつも忙しく立ち働いてい
る皺の刻んだおふくろの姿が子供の脳裏にある。

 当節、家事も電化がすすみ、そのうえ少子化で昔にくらべ女房の空き時間がおそろしく増えた。今は30才前半までに、子供のつくり止めをするから母である期間が短く、子供が成人する時は昔と違って、未だ活力色気がたっぷりと残っている。
 いま女性の平均健康寿命が80才を超えたらしいから、旦那のことは別にして自分の持ち時間はナンと約40年間もおんなが続く。  特に戦後、保険衛生と富栄養化がすすんでいるため元気はつらつ。
母とは名ばかり、子供を年少組の幼稚園に追いやってからは、サア自分の時間をどう使うか? 老も若きも。
そばから見ていると一所懸命バカやっている。
バブル期に流行ったゴルフやグルメに代わり、総中流意識がますます強くなり、絵画展覧会、音楽演奏会、古墳の現地説明会、国内外旅行、ショピングからエステ、健康食品等・・・とくに美容・健康と名のつくものには異常な関心を示す。
近頃 都に流行るもの・・・ガ-デニングと、パソコン、そして海外旅行

ガ-デニング
百貨店のガ-デンコ-ナ-やホ-ムセンタ-へ行けばどれ位いのブ-ムか判るというもの。 あらゆる種苗から施肥料・消毒機.鉢容器類・飾り棚から水車付きの箱庭まで。 自宅の空間を利用しての、これも今流行り癒しの感覚を満足させるため眼いっぱい演出している。ここでも客は圧倒的に女性客が多い。最近とくに色彩豊かな洋ものが幅をきかし、◯◯アドバイザ-なるものがテレビ新聞雑誌あらゆるメデイアに登場、 土など触れたことの無いような指先で懇切に解説してくれる。
いままで、買ってきた鉢植えに青虫一匹いても金切り声をあげていた。
それが、帽子・マスク.ゴムなが.手袋のうえにゴム手袋をはめた、まがまがしいお百姓スタイルで、ヴェランダや猫のひたい程の門から玄関まで、色彩を溢れさせている、 まことに結構なこと。
しかしこれも暫くすると、腰痛などで指圧マッサ-ジ施療院の繁盛と共に、数年を待たずにプランタ-や鉢がドロをかぶって庭の角に転がることだろう。

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テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

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