應其

高野應其(たかのおうご)のエッセイと小説。

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海外旅行2

 ゆかいなYさん夫婦 (ユ-ロ圏形成前のはなし)

時間と金は、くさるほど有り、年中世界の旅に明け暮れている老夫婦。
たくまざるユ-モア-、またその言動は常に周りの人達に楽しい笑いを振りまいている。 ご主人75才、奥さん70才くらいか。
Yさんはいつも大型リュックを背負っている。 中に何が入っているのか、飛行機の座席でも背負ったままだ。カメラが趣味らしい、高級機種2台、デジカメビデオを、十文字タスキ掛けにして撮りまくっている。 とても元気だ。
 


 有料トイレのYさん

ロ-マ市内はほとんど有料トイレ。地下鉄の駅へ降りる階段の途中にあるトイレ、入口番をしている女性に料金を払わないでYさん、そのまま駆け込んだ。私も小銭(500リラ・35円)を持っていないが何とかなるだろうと後に続いた。 
用を足したYさん先に出て、日本語で大声で話している。
「金一銭ももってえへんのや、なんか知らんけどカンニンしてや、こんど来たとき払うさかいなぁ」
 まくし立て、とうとう出て行ったらしい。
後で出て行った私、二人分払い4000リラ、つりを貰い階段を登って待っているYさんに「お宅のぶんも払うときました」 言った途端
「そんなもん放っておいて呉れたらエエのに、人がせっかく値切ったのに」
叱られてしまった。
 


  地下鉄券売機の前でY夫婦

1区間1500リラ、奥さん2枚分として5000リラ入れたが出てこない。 あらゆるボタン押すが反応なし。 ぶつぶつ言っていたが、振り向いて後に並んでいた女性に、日本語でそれも変なアクセントをつけて、
「ワタシ、5000リラ、イレタノ、ナンボオシテモデテコナイノ、ドウシタエエデスカ?」 
 外人のよくやる両手を広げたボディアクション。けげんな表情をするばかりのイタリア娘。 
その時、行き先の路線地図を見てきた私の女房が、目的地がオッタビア-ノと言った途端、隣の券売機に寄り掛かっていた御主人のYさん、その同じ娘に
「オッタビア-ノ.オッタビア-ノ.ドコオシタラエエンヤ、シリマヘンカ、オッタビア-ノ・・」を連発。 
 相手の女性は相変わらず、けげんそうに首をかしげるばかり。  
とうとう聞くのをやめたYさん、あきらめ顔で、
「やっぱり通じよらんなあ、おまけに大阪弁やさかいなあ」
ため息をついた。
                                                    
       
  ヘルシンキ空港のY夫婦

時間待ち・・同行ツア-に四国高松から参加の母娘づれ、母親すらりとして細面の美人、ところが娘30才ぐらいか肥満体、Yさんの奥さん、
「お宅の娘さん、ほんまに豊かにぽってりと、よう肥えてますなあ」母親は
「ええまァ・・・」返事に困っている。  そばに居たYさん、
「奥さん細いからお父さん似やね!」 
 見たこともないお父さんを引き合いに出して、まァ。
こんな愉快な人達、そして北海道から沖縄まで全国の人たちとも知り合い親しくなり、一期一会の縁を持てるのも海外への旅とは良いものだ。
    
                          
  片コトの英会話

外国語はさっぱりだめだ。中学生の頃から折にふれ馴染んだはずの英語も、咄嗟に出てこない。おかしなことを喋ると恥ずかしいし、変に誤解を受けたりするといけないと思う気持ちが先にたち、文法もあやふやだから知っていても(?)喋らないに限る、と黙ってしまう標準的.典型的な日本人だ。
しかしものおじせず積極的に単語をならべ用を足している同行者、短いが流暢に話す人をみると、ホンネは羨ましくてならない。それでもたまにはこんな事がある。 
オ-ロラ観測の帰り、カナダ.バンク-バ-のスカイタワ-に登った。
最上階展望室でお茶を飲もうと喫茶コ-ナ-へ行った。彎曲型のテ-ブルの奥で3人の若い店員が接客している。客は現地人4~5人と日本人数人が飲み物を前に窓外の山を眺めていた。
コ-ヒ-を注文したとき年嵩の店員が、日本人か?と聞いた。 そうだ と答えると、日本のどこから来た?と聞く。 大阪から来た と云うと隣の同僚を指さして云った。 「こいつ、大阪で3年居った」
名指しされた兄ちゃん、ニキビ面をニヤッとゆがめたので私も笑いながら、
「ハウ ビジネス?」(How business,もうかりまっか?)
その兄ちゃん、ゆっくりした日本語で、
「ぼちぼちでんな!」 とかえってきた。
とたんに周りの人たちはいっせいに笑った。
たぶん現地の人たちは、「how business?」で。 
側にいた日本人たちは「ボチボチでんな!」に反応したのか?
とにかく暫く笑い声が続いた。
 簡単な片コトでも周りを愉快にすることを体験できた。





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